縁あって日芸に入学しフォークソングクラブに入部、同じ演劇学科の家内と知り合い、卒業し、就職し、田舎の岩手県に引っ込み、気が付いたら卒業して30年近く経ってしまいました。驚くべき事に50歳を超えて既に3年。現役の部員達は私の子供達より若い方々。後十年もすれば孫の世代となるでしょう。

　どんなおじさんや爺さんになっているかと学生当時は老けた己が姿を恐怖感を抱いて想像しておりましたが、久しぶりに日芸フォークの仲間に会えば誰も学生当時と、そりゃあ寸分変わらないと言ったら頭部や腹部に若干の変化はあるものの思ったよりも劣化は少なくどころか重ねてきた年齢が味を加えて皆、良い男良い女になっておりました。

　語りあう話こそ学生時代とは大きく変わり夢よりは現実的な事が多くなりましたが、楽器を奏で出てくる声は皆昔以上に精度が高く、重ねた人生の深みも加わり、なぜか夢、というより果たせなかった夢が哀愁を帯びて溶け込んだ何とも言えない良い歌となってスピーカーから聞こえてきます。

　歌心ある限り老けず老いず若いままの自分であり続けられそうです。日芸フォークソングクラブに一度足を踏み入れた方なら誰でも大歓迎。もう一度会って話してみませんか。初めて会った先輩、後輩も所詮同じ穴の狢だった縁で、即20年来の友に変わる不思議を一緒に体験・実感しませんか。

　会員同士の粘着性は希薄であっても堰（音梶j)での濃密度は極めて高い会でありたいというのがOB会皆の思いです。

　どうぞよろしく。